減量について
さてというか前にも書いたが瓜田チャレンジに応募するに当たって一番の問題は体重だった。
逆サバを呼んで75キロと書いて出したが普段の体重は80キロ近くあった。(酒を飲まないで健全な時は75まで落ちた時はあったのでまあ間違いではなかったが)
そのためやせる必要があったがこれがまたキツい。
専業としてプロでやっていくならともかく、日中は普通のデスクワークである。瓜田チャレンジに応募したときは79キロあった。ここから9キロは落とさないといけないわけである。
選ばれたのは4月の9日である。試合の日は4月の28日(土)しかも選ばれた当日悩んだ僕は何故かストロングゼロを飲んでしまった。
気合を入れるためであったが、飲んでアルコールに意識を混濁させていく中でとりあえず何キロ落とせばいいか考えた。
単純に計算しても試合まで20日だから1日。450gの体重を落とさないといけない。
脂肪を燃やすには1キロに対して7200キロカロリー消費する必要があるからざっと一日3500キロカロリー落とす必要がある。
3500キロカロリーと数字で書くとたいしたことないように思えるがランニングは10キロ走ると700キロカロリーしか消費できない。
そうするとランニングだけでも1日50キロはしらないといけない。これもまあ無理だ。
そこで僕が選んだのは運動による消費ではなく、最近格闘技界隈でも流行っている水抜きという方法だった。
記憶に新しい人も多いだろうが、ボクシングでも山中ネリ戦で軽量がオーバーしたネリが使っていた方法である。
このときのネリは失敗していたが純粋にカロリーだけを消費する方法に比べてまだこっちのほうが現実的かなと思っていた。
※(ネリ参考画像)
ストロングゼロを出ようか悩んでいた日にストロングゼロを3杯飲んだ(500ml缶を)そのうち酔いが加速していく。
そもそもアウトサイダーである。
不良たちの祭典というキャッチコピーで始まった ものだ。そんな不良たちが必死に体重を守りながら試合をする。
それではただのアマチュアの大会ではないか。そもそも体重の幅も66キロ~70キロと割と大雑把なものだった。
ここはあえてウェイトオーバーをして当日に体重差で相手を倒して、亀田興毅並のマイクパフォーマンスでどんなもんじゃいと叫ぶほうが盛り上がるんじゃないだろうか。
そう思っていたらふと瓜田さんのTwitterを見つけた。すると瓜田さんが練習をしている画像があった。
その姿を見てネリ山中作戦をとるのはやめた。
瓜田さんのTwitterを見ると普通のキックボクシングのジムで真面目に練習しているし(インスタに彼が乗っている写真を見たが入れ墨が多すぎて大仏のような神々しさを放っていた)、いくら何でも他の選手に対しても失礼すぎる。
僕は酒に頼るのをやめて家にあった酒を全て洗面台に流した。意思の弱い僕だから何かと理由をつけてアルコールを取りたがるだろう。だから物理的にアルコールを取れないようにした。
また水抜きもよくよく調べたところ、人間の体内に水は多いことは確かだが量は限られていてそう何キロも落ちないというのが分かった。だからとりあえず燃やせるだけ脂肪を燃やそうと僕は考えジムの終わりにランニングをすることにした。
試合の日が近づくにつれて少しでも消費カロリーを上げようとランニングをしてZARDの「負けないで」を聞いていた。これだけ物事に取り込めたのはいつぶりだろうか。ひたすら毎日10キロ走っていた。
ただ追い込みがきつくなるにつれてこう僕は思っていた。
瓜田。もっと肉つけろ
そう180センチを超えている僕にとって70キロはあまりにも軽すぎたのだ。
こうして当日に向けて複数の不安点を抱えながら僕はひたすら前に進んでいった。それがどういう結果をもたらすか考えずに